Laravelリファレンス
日本で2冊目となる紙のLaravel本、「Laravelリファレンス」が1月8日に発売になりました。株式会社インプレス様から見本誌を頂戴しました。ありがとうございます。
目次
1. Laravelの概要
2. Laravelの基本
3. データベース
4. フレームワークの機能
5. フレームワークの拡張
6. テスト
7. 実践的なアプリケーション構築
8. Laravelの実践
この本はPHPの基礎について一通りの理解を持ち、インターネット上の情報を見ながらLaravelをインストールして動かすところまではできる方が主に対象になろうかと思います。Laravelを使ったアプリケーション開発を本格的に行う際、その助けとなるような内容になっています。
もしLaravelに興味を持ってこの本を手に取られたなら、まずは公式サイトのチュートリアルと一緒にChapter1とChapter2から読まれることをおすすめしたいです。Chapter1ではLaravelの概要と環境構築について、Chapter2ではLaravelを使った簡単なアプリケーションの構築例をいわゆるMVCの概念をベースに説明しています。
Chapter3から7まではLaravelが持つ機能の解説になっていますので、キーボードの横に置きながら必要に応じて参照するといった使い方ができるかと思います。 Chapter3ではデータベースを使ったデータ登録および参照の方法(ORMであるEloquentの説明もここで出てきます)、Chapter4では認証やメール送信、セッションやキャッシュ、エラーハンドリングやロギングといった、よく使う機能をLaravelで実現する方法について説明されていますし、Chapter6ではPHPUnitやMockeryを使ったユニットテストや、そこから一歩踏み込んでテストを行いやすくするためのリファクタリングのやり方、ファンクショナルテストの実践方法についても記載されています。 この本の全体的な特徴でもありますが、いずれの章も機能の説明だけに留まらず、実際にソース上ではこう使う、或いはこういった使い方をするとより良くなる、というふうに実際の開発の現場で応用しやすいよう工夫されていると思います。
Chapter8はサンプルコードの解説になっていますが、前章までの内容を反映したサンプルコードですので読み進めた内容をしっかりと理解として定着させるために最適な内容です(Repositryデザインパターンを取り入れた設計になっています)。Laravelに関して既に一通りの理解をしている方は、このChapter8をサンプルコードとともに先に読んでみて(動かしてみて)、理解の足りない部分をChapter3から7の解説で埋めていくという使い方もできると思います。
Laravelはいろんな機能があるため、「リファレンス」というタイトルではあるもののすべてが記載されているわけではありません(使う機会が多いであろう機能はある程度カバーされている感があり、メリハリの効いた内容ではあると思いますが)。またLTSであるバージョン5.1に準拠しているので、それ以外のバージョンを使っている場合は、公式サイト等を見ながら適宜読み替える必要はあります(マイナーバージョンアップでも積極的な変化をするフレームワークです)。
ということで、現時点でのLaravel本の決定版と言える内容ではないかと思っています。少しお値段は張りますが、Laravelに興味を持っている、実際に開発で使われている、その双方の方々におすすめしたいです。